生きたデータを掴む
こんにちは。
突然ですが、どんなことをするにもデータって必要ですよね。
データの取得、活用によって結果は大きく変わってきます。
当たり前です。
野村監督時代のヤクルトはID野球と呼ばれ、データを重要視した戦法で多くの勝利を掴んできました。
現在では多くのデータ分析サービスがあり、私自身もかなり活用していますが、数字と数字からなるデータばかりで様々な判断をしていませんか?
もっと言うと、自分で実際に調べたことって結構覚えてるけど、Webでサクッと調べたことってその後あんまり記憶に残っていなかったりしませんか?
僕は自分で調べるのが好きなので、結構路上調査をします。
ストリート出身なもんで。。。
例えば、季節ごとに早朝、昼、夜に皇居を走るランナーってどれくらいいるのか。
性別、年代、ペース、ランニングの頻度・・・。
全部「聞き」ます。
それでデータをしたためます。
頭を下げてどのような目的でアンケートを行うのかきちんと説明します。
ランナーの皆さんがどのような目的で走っていて、どのようなことを望んでいるのか。
調査会社に頼めばいいんでしょうけど、仲良くなると色々なことを教えてくれます。
どこそこのランステはどーたら、どこそこのランニングショップはどーたら・・・。
東京マラソンも1位の選手から30,000位くらいのランナーがゴールするまでゴール地点にいました。
サポートしてる選手の応援、現場の雰囲気を知る、関係者との挨拶がメインの業務でしたが
一方、何人がスポーツネックレスをして走っていたかを知ることもできました。
正確とは言い切れませんが、目視の中でわかったことは、3万人のランナーがいて、サブ2.5(フルマラソンを2時間30分切り)レベルのランナーのスポーツネックレス装着率は約18%。5人に1人くらいがつけていることがわかりました。
サブ3(フルマラソンを3時間切り)のランナーで約15%、サブ3.5(フルマラソンを3時間30分切り)で12%、サブ4(フルマラソンを4時間切り)で8%、それ以降だと5%を切っていました。
東京マラソンは走りたくても高倍率の抽選に当たらなくては出走は叶いません。
冷やかしで応募したら当たったという方も稀にいますが、基本的にランニング愛好家の方々がいる中で、スポーツネネックレスの装着率は10%を下回る計算となることがわかりました。
ある程度の頻度でランニングを行っているであろうサブ4ランナーまでを対象としても10人に1人レベルでしかスポーツネックレスをつけていないことがわかりました。
ビジネスチャンスはまだまだ限りなくあるな・・・そうポジティブに捉えました。
ちなみにサブ4以上のランナーで弊社商品を愛用いただいていた割合は何と約2%未満。・・・。
およそ6000人の中でたった100人ほどにしか使われていませんでした。
スポーツネックレス業界の中ではそこそこ注目も浴びていたので、少なからずショックを受けることになりましたが、「あ、あと6850人にこれから買ってもらえるチャンスがあるんだ・・・。」と、すぐに切り替えることができました。
ランニング人口(週に一回以上ジョギングやランニングをする人)が国内で1000万人を超えたと言われている中でまだまだ大きなチャンスが眠っていると。。
そこまでがわかったので、あとは都内の各ランニングクラブさんや、市民ランナーさんにまたお話を伺いに行きます。
「なぜスポーツネックレスをつけているのか。」、「なぜスポーツネックレスをつけていないのか。」
僕は「声」を大事にしています。
アンケート用紙に書いてもらったり、WEB上でフォーム作ったり、メールで・・・とも思ったのですが、時間の無駄と言われようが、直接「対話」しました。
東京マラソン以降2000人には聞きました。
なるべく性別、年代、レベルが偏らないように・・・。
できるだけ幅広いランナーの正直な声が聞きたかったのです。
その結果、代理店さんや自社ショールームや、ランイベント、販売会、説明会でお客様に対してどのようにアプローチをしていくと、購入率が高まるのかを掴むことができ、実践することで、飛躍的に販売力が高まりました。
業務中に感じる「なぜ?」を、一つずつ解消していくことができたと言えます。。
もちろんまだまだ多くの「なぜ?」は残っていますし、新たな「なぜ?」も生まれます。
しかし、ユーザー、ユーザー候補の生の声を聞き出すことで、代理店やスタッフなど、直接お客様と関わるメンバーに、商品が選ばれる理由を高い鮮度で、知ってもらえました。
また、スポーツネックレスに興味はあるけど購入に至らない層の声も共有することで、不満や不安な点を少しずつ解消することができ、購入へと繋げることができました。
具体的なPDCAは別の機会でお伝えすることもあるかもしれませんがここでは割愛します。
お手軽なアンケートももちろん大事ですが、何か行き詰ったら、外に出て生の声を聴いて「生きたデータ」を掴むのはいかがでしょうか。
仕事以外でも素敵な出会いがあるかもしれません・・・。