THE BLOG

スポーツとか色々書きます

時代に取り残されて淘汰されていくトップアスリート

まず、「何を持ってアスリートとされるか、そして、トップアスリートの基準とは何か?」

ここは明確な基準もないが、弊社では「ナショナルチーム、もしくはそれに準ずるグループに属しており、世界の舞台で戦う」アスリートをトップアスリートとしている。

現在ではこの基準に沿った約150名の「トップアスリート」の方々からご希望をいただきデバイスのサポートなどを行なっている。

まだまだ一般的な知名度は低いが、各競技のワールドカップやオリンピックなどのシーンで露出も増えてきており、徐々に知られるようになった。

少し話はそれるが私が入社してから、間も無く5年が経とうとしている。
友人が仲間と法人登記して5年らしく5周年記念イベントにお招きいただいた。

若者からある分野で絶大な信頼を得ている魅力的な会社で、自社でウェブやイベント、広告を回している。添えでいて結果を出しつつ魅力的なコミュニティを形成していった。
俺のようなアラフォー直前のおっさんからすると、若手のイケてる会社だ。

弊社は今まで、事前投資、広告投資はほぼ皆無だった。
しかし、5年が経ち、その間売り上げは3倍以上になったが、このままじゃやばいと危機感を得ている。
そこで、アスリートへの投資、広告への投資へ舵を切るよう進言し、ようやくそれが叶った。3年越しだ。

別に社風や社長を悪く言うつもりもないが、これまでの経営、販売方針ではこの先きつい。いや、すでにきつい。これは社風や社長が悪いのではなく、時代の変革に付いて来づらい歴史と年齢というのもある。社長には社長の魅力や得意分野があり、変革に反応し乗るのは私の仕事だ。
ただ、考えや方針を変えるということはそんなにたやすいことではない。3年かかった。俺自身の能力の問題もあるが。

しかし、弊社ではてんで行なって来なかったが必要不可欠な分野で強みを見せる友人の会社に刺激を受け、3年越しの進言が通った。

いざ方針を変えて新たに未来図をイメージすると、非常に明るい新しい未来が待っていた。これもたやすいことではないが、新たに勉強しながら経験しながら一つ一つ成功させていくしかない。

時代は変革していく。そこに合わせられないと淘汰されてしまう。

ではアスリートはどうだろう。


https://www.sanspo.com/sports/news/20190405/spo19040521240009-n1.html

フェンシング協会が電子トレカを発売し、これ実は速攻で売り切れたのだ。
フェンシングといえば、太田雄貴という圧倒的カリスマがリーダーとなり、様々な変革を敢行し、着実に知名度を高めながらファンと結果の両方を獲得している。

https://www.jiji.com/jc/article?k=2019041200300&g=spo

ジュニア層も着実に結果を出している。


「わかりにくい」と心理的な背景を持たれていることへの打開策も講じている。


Yuki Ota Fencing Visualized Project - MORE ENJOY FENCING

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000039246.html 

各界のプロフェッショナルとタッグを組み、様々な施策をことごとく成功させている。
これには影で膨大な議論と失敗、高い壁もあっただろう。

しかし、変革し続けているのだ。

 

フェンシングだけではなく様々なマイナーとされている競技も徐々に動き出してはいるが、まだまだ圧倒的に少ない。成功事例はフェンシング以外ではほぼ皆無と言っていいだろう。

そんな中、アスリートはどうだろう。
レーニング、休養に関しては認識も内容も10年前、20年前とは大きく変わり、ワールドスタンダートになりつつある。
しかし、根底の考え方の部分ではどうだろうか。
親、教育者、コーチに言われるがままスパルタ教育に耐え、高校で優秀な成績を残し大学に進学。そこでも自主性、自発性はないまま環境の成長に伴い好成績を出してはいるが、「個人」としての成長はできているだろうか、
「アスリート」・「自分自身」双方のなりたい自分、あるべき自分がリンクしているだろうか。

アスリートだけではなく、「知ってもらわなければ価値は生まれない」。

仮に「日本で一番うまいラーメン屋」があったとしても誰にも知られていなかったらなんの意味もなさない。

アスリートももっと知られなければならない。
昔のように実業団に所属し、会社から給料とトレーニング環境を用意されて、競技に困らないレベルの必要用品をメーカーからサポートされているだけでは、世界から取り残され、国内では誰も相手にしなくなり、その競技、アスリートそのものは淘汰されていく。

自身が魅力的なアイコンとなり、積極的に発信し、流通を起こすまでに成長し、マネタイズを行わなければならない。文化未発達のスポーツマネジメント会社にいたって意味もない。

自身が魅力的な存在となり、魅力的な人材を集め、意見交換し、成長し、競技者としても結果を残し、その生活をより充実したものとするため競技に伴う様々なアクションを行なっていかなければならない。
そうした強い意志と明確な目標を持ちアクションし続けることで、それらを共創できるコミュニティで確固たる「チーム」を作るのだ。

レーニングしているだけでは勝てない。魅力的という普遍的な存在になるために競技以外の部分にもアンテナを張りそれらを全て競技に還元する。そんな新しい「アスリート」をこれから一人でも増やしていきたい。

東京五輪までもう1年3ヶ月ほどだ。出場選手のほとんどは1年以内に決まる。
1年しかないのだ。そこで大きく水をあけられてしまうか、文化として発展するきっかけを掴むかは他の誰でもなくアスリート自身だ。
結果だけでは文化は生まれない。アスリート自身の意識がタキレベルにあり、行動を起こさなければならない。

ワールドカップで優勝し、オリンピックで銀メダルを獲得したなでしこJAPANですら、リオ五輪の出場を逃し苦しみ喘いでいる。

前回のワールドカップで世界を驚かせたジャイアントキリングを達成したラグビーも、今年日本でワールドカップを開催するにも関わらず、文化が発展しているとは言い難い。このままではワールドカップを開催したけれど・・・という状態に陥る可能性が高い。

協会や環境のせいにするのではなく、いつまでもスポンサースポンサーと呪いの言葉をつぶやくのではなく、自分自身のアンテナを張り替えるべきではないだろうか。

そうして自発的に自身の改革をしなkレバならない。
レーニングと一緒で、時代の最先端を自身に取り込まなければ結果を出すことはできない時代に感じる。