協会もプロであれ
先日やっとニュースになったので、ここでも触れようかと。
オリンピック競技でもあり、年々競技レベルが上がってきているビーチバレー。
主観ではあるが、私がビーチバレーの選手たちと知り合った時にはもうビーチの妖精は現役を退いており、注目度は一般的には下がっていた時期でもあった。
しかし、着実に組織、大会数、選手強化は進んでいる。
そう思っていた。
事実、大口の大会スポンサーなどが定着し、お台場海浜公園などで行われる大会は1000人/日を超える観客が集まったという。
そんな中、起きたこの「不祥事」。
記事にあるが、簡単に引用すると、
日本バレーボール協会(JVA)は6月30日、公式サイト上に『ビーチバレーボール国際大会への出場申請漏れに関して』と題したトピックスを掲載した。それには、JVAが国際大会への出場を希望する選手のエントリー手続きを締め切り期限までに行なわず、結果として選手が大会に出場できなかったことについて、簡単な報告と謝罪が記されていた。
協会側の「ミス」で本来出場するつもりだった選手が『FIVBビーチバレーボール・ワールドツアー』に出場ができなくなってしまったのだ。
貴重な海外で、海外の選手と真剣勝負をする機会、ツアーポイントを獲得する機会を失っただけでも選手にとっては大きな損失ではあるが、さらにその後の流れが杜撰そのものであると同時に、選手と協会の信頼関係を大きく損ねることとなってしまった。
概要をまとめると以下の通りだ。
- 選手(男女全7チーム、14名)がJVAに該当の大会出場申請
- 協会スタッフが申請忘れ
- 1人の選手が気付き、JVAに問い合わせ
- 担当者が「機械のエラーで申請できなかった」と回答
- これが虚偽の答えとばれる
- 問い合わせをしてきた選手のみに説明し、その他の選手には説明もしなかった
- 選手側からこの件が明るみになり、協会はやっと関係選手に説明、初めて謝罪
- 事業本部長はメディアへの会見は拒否、コメントも出さなかった
- 広報担当者が事の顛末を話すも自体の経緯はあいまいな説明に終始
以上だ。
迅速に然るべき対応をしていればこのような事態にもならなかったものの、うそをつきごまかそうとして、謝罪もせず、メディアにも隠ぺいしようとした協会。
これでは選手と協会が信頼関係を築けるはずもない。
サッカー日本代表が協会の手違いでワールドカップ予選に出場できない、という状況と基本的には変わらないという事を認識すると、事の重大さ、選手の無念は計り知れないものがあるだろう。
そしてさらにその後の協会の対応もお粗末という言葉では言い表せられないレベルだ。
オリンピックのホスト国として、選手だけではなく、それに携わる関係者のレベル、人間性も非常に重要となってくる。
こんなことではスポーツがより良い文化に発展することはない。