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グランメゾン東京から学ぶツールの捉え方

「東京グランメゾン」の画像検索結果

久々のキムタクドラマで今クール最高峰の評価を得ている「グランメゾン東京」。

これだけの俳優陣なら当たり前と言っては何ですが、ドラマ自体は普通に面白いです。
キムタクアレルギーの方からの酷評はあれど、王道というか、凋落した天才シェフが熱意のある相棒と、過去の仲間とともにどん底から這い上がる。というよくあるパターンではあるのですが、その中でもすごくためになったシーンがあったのでご紹介します。

それは第4話。
プレオープンを控えた、グランメゾン東京(キムタクと鈴木京香が立ち上げたレストラン)。

コースのみを提供することになったが、最後のデザートにどうにも納得できないキムタク。

そこでキムタクの過去の部下、玉森くんが働くホテルでパティシエとして腕を振るう女の子が、キムタクにスカウトされます。


その子は若いながらも数々のコンクールで優秀な成績を収めており、非常に自信家の女の子。
実際に試作品を作り、見栄えも味も素晴らしいが、コースには合わないと却下されてしまう。

そこで、キムタクと彼女がそれぞれコースのデザートを担当することになり女の子のデザートが高い評価を受ける。

しかし、それは玉森くんの協力があってのこと・・・

という流れで話は進むのだが、物語はどうでも良い。

僕が感銘を受けたのは、どんなに経歴が優秀で、見た目も味も素晴らしいものでも、
「コースのそれまでのメッセージにそぐわなければあかん」ということだ。

自分自身クリエイティブな要素もセンスも全く持ち合わせていないが、世にあるウェブページなどで、すごく見てくれはいいのに何も伝わらないものってたくさんあるなと。

本当に伝えるべき内容、雰囲気があるのに、とにかく流行りの要素で見た目ばかりが良いものというのは全体の雰囲気を最終的にぶち壊してしまう。

そんなことをよく見てきた。

以前運営していたランニングサイトを作る際に、制作をしてくれた友人とよくもめた部分が「かっこよすぎる」という点だ。

友人はウェブ制作の最先端の知識とデザインをフル活用してくれた。それ自体は非常にありがたいことだったが、「ランニングサイト」で「ランにまつわる情報」を発信するサイトで、かっこよすぎることは時としてマイナスに作用をしてしまう。

・市民ランナーの年齢層
フェイスブックページを中心に拡散していく際のターゲット
・届けている情報を求める層

これらを総合的に判断すると、30代中盤から40代後半がメインターゲットとなる。
そうすると、最先端のデザインなどは「抵抗」を生むこともある。

もちろん、その使い方や発信の仕方でより多くのランナー層にアプローチすることも大切だが、その際の目標は「本当に求められている、役に立つ情報を発信する」ことだったので、層を絞ること自体は悪手ではなかった。

そうなるろそういう方々が抵抗なく見やすい、届ける情報や量がコース内容だとするならば、シンプルな盛り付け、皿で提供しながらも、ところどころに最先端のウェブデザインが散りばめられているさり気なさの「バランス」が重要なのではないかと考えていた。

ウェブ制作をしてくれた友人とは非常にもめたがそれはそれで良かったと思う。
結果、広告費なしで、非常に話題になるサイトに成長した(思わぬアクシデントで閉鎖してしまったが・・)。

見た目、最先端の知識、耳障りの良い言葉、トレンド、これらももちろん大切な要素ではあるが、これらはあくまでツールであって、本来の目的や本質と一線を画さなければならない。

本来の目的を果たすために、さらにその成果を高めるために優秀なツールを理解し活用しなければならない。

当たり前のようで実はできていないことだなぁと、キムタクのドラマが教えてくれました。