「麺処まさ」鶏清湯ラーメンについて
「麺処まさ」がどうのようなラーメンを提供するかということを書き連ねたいと思います。
ズバリタイトルにもあるように「鶏清湯(トリチンタン)」です。
数年前にブームとなった鶏白湯(トリパイタン)を食べたことのある方も多いのではないでしょうか?
鶏清湯:いわゆるクラシック東京ラーメンがその代表的なジャンルで鶏スープ自体は透明度が高く、あっさりすっきりとした味わい
鶏白湯:鶏などの動物系を香味野菜などとがっつり炊き出して白濁スープで濃厚な味わい
個人的には二郎系のようなラーメンを多く食べているけれど、ガキの頃から親父が作ってた鶏清湯がどうしてもベースにあるので、今回はここに挑戦することにしました。
ちなみに令和は鶏清湯がブームの兆しらしいので流行に乗るチャンスです。
で、どんなもんなのかについて読んでくれた方にはお伝えしておこうかと思います。
実は実家近くに板橋区を代表する鶏の卸問屋があり、高品質な国内外の鶏を扱っています。
ここで最高品質の鶏ガラなどを仕入れてスープのベースとします。
濁らせたり、過度に沸かしてしまうと鶏の旨味が壊れてしまうので手間をかけて丁寧に旨味を引き出します。
そこから鶏油も抽出します。鶏油とはまさしく鶏の油で旨味が多くビタミン、ナイアシンなども含まれております。
いわゆる町の中華屋さんと自宅のチャーハンの違いは火力もそうですが、この鶏油が大きく味を左右する要因となるくらいです。あとラードねw
とまぁそんな感じで数種類の部位から旨味を引き出させていただきます。
やっぱりいい環境で育った鶏はいい旨味を出してくれるしそれなりに高い。
次は味玉。
個人的に最近のラーメン屋さんの主流というか風潮なのが「味玉100円」これ本当に嫌です。でも味玉うまいですよね。
麺処まさでは味玉もデフォです。
その卵は昔から家族旅行で行ってい知り合いの別荘近くにある田辺養鶏場さんから仕入れています。
その田辺養鶏場のご子息がロンドン留学時にお世話になったサッカーチームのチームメート(ロンドン滞在時期はずれているのでロンドンで一緒にはなっていませんが。)だったことがわかり、親父のラーメンにはいつも味玉が入っていたので、これは田辺さんのところを使う以外の選択肢はないということで仕入れさせていただきました。
個人的にはトロっトロの味玉はそこまで好きじゃないので、トロっトロではないけど、卵本来の美味しさがわかりつつ、スープと親和性のある玉子をつけます。味玉うまいもん。
海苔も偶然知人に老舗の海苔問屋さんがいるので、最高品質の海苔を仕入れることができました。しょぼい家系にあるしょぼい海苔ってスープに溶けてベチャベチャになると磯臭さが出て嫌なんですよね。個人的に。なので、コストがかかろうが、いいやつにしてもらいました。
豚も国産豚にこだわり、大量に仕入れるには個人売買しかなく、コストがクソ上がるのでなんとか問屋まで調べ上げて、仕入れることができました。ほろほろ系も嫌いじゃないし、炙り系も好きなんだけど、ここは豚バラと肩の2種類を素材の良さをシンプルに出すことに決めました。チャーシューってうまいよね。
麺に関してもこれまたラーメン好きなら誰もが知っている三河屋製麺さんの麺を用意することができました。
当初は自家製麺で手打ちで・・と思っていたのですが、如何せん本業ではないのでそこまでの技術習得と時間的なコスト、エネルギーをかけることができず、こんな私でも取引させていただけた三河屋製麺さんの麺を吟味して仕入れさせていただくことになります。ありがたいことです。
とまぁこんな感じで要は不思議なご縁で素晴らしい素材を仕入れることができたので、
今からとても楽しみです。
とはいえ間借り不定期とはいえ用意しなければならないものは想定以上あるし、いいものばかり揃えたら想定よりコストもかかり、さらに試作試作でもはや飽き始めてるのではないかと思いましたが、昨日、今年から新規オープンにも関わらず連日大盛況の中、地獄のワンオペをかましてる後輩の店で刺激をいただいたので、今日の夜から鬼の仕込みに入りたいと思います。
明日から3日間ではありますが、試食会お越しいただくのを楽しみにしております。