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想像を絶する…トップアスリートの「減量」

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ある人気ボクシングマンガでもインパクト強い1コマです。

ボクシングやレスリングには減量がつきものですね。

でもなんで減量するのでしょうか。
減量する必要がない階級で戦えばいいのに・・・。

僕は昔からそう思っていました。

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過酷な減量と向き合うことができずに、第一線から退く選手も多いと聞きます。

何ででしょうか。

という事で、レスリングの世界選手権やオリンピックにも出た選手から話を伺ってきました。

■減量ってきついですか?
➡めちゃめちゃきついです。個人差や階級にもよりますが、僕の場合は試合前日に計量があるのですが、それまでに1か月少々減量期間に費やします。1ヵ月ちょっとで10㎏~12㎏絞ります。

■1ヵ月で12㎏??その期間の生活ってどんな感じなんですか?
➡そうですね。トレーニングはいつもと変わらずやります。さすがに試合が近くなったらピーキングを合わせるために少し強度を落としますが。
食事は試合2週間くらい前までは夜は抜いて朝昼に最低限の食事をとるといった感じです。ご飯1杯に漬物や納豆とかですね。

■そんな食事量でトレーニングを行うんですか??汗
➡はい。身体からエネルギーがなくなっている中でもトレーニングを続けています。結構きついです・・(笑)
水分や食事を制限する中で、身体が水分を欲しにくくなり、胃も小さくなってきます。

■一番きついのはどの段階ですか?
➡大体残り1週間の段階であと3㎏位ってとこまで達します。でもその頃にはもう身体も水分は枯渇していて、もうこれ以上落ちないんじゃないかってレベルに達しています。
その頃には食事も1日1回お昼のみとかになります。
水分の摂取もどんどん控えていき、朝と夜にうがい、練習中もほんのちょっと飲むくらいですね。
減量の進行具合にもよりますが最後のラストスパートで食事を一切取らないタイミングが数日あります。水も飲みません。トレーニングは軽いものになるので、飢えと渇きが究極の中とにかく寝るようにしてます。

■どこで解放されるんですか?
➡試合前日の軽量です。無事終わればやっと水分を取ることができます。喉を水分が通るのは2~3日ぶり!!とかなのでとにかく体に染み渡るのを感じます。
その後、私の場合はよく茹でたうどんや、おかゆをガッと食べます。
そして夜はカーボローディングのために炭水化物を多く摂るようにしています。

カーボローディングの原理と方法 | 肉体改造研究所(筋トレ&ダイエット)

■そもそもなんで減量するの?減量が必要ない階級に出ればいいじゃん・・・
➡例えばある階級の平均が170cm65㎏だとします。
ここに通常180cm70㎏の選手が出たら強いと思いませんか?
でも階級があるので70㎏のままでは出れません。なので減量して65㎏、さらにその下の階級・・・とするのです。
でもみんながそうしている今、減量しない体重で出ると、相手は全員自分より身長が高く、不利な戦いになってしまいます。

■現状減量ありきの競技となっているわけですね・・・。
➡そうですね。実際に計量後は4~5㎏体重が戻ります。いかにパワーをもって回復させるかがカギとなっています。

■そんなことが大会や試合の度に行われるんですね。
➡五輪は4年に一度ですが、世界選手権などでの結果が出場権に大きくかかわるので、ナショナルメンバーに選ばれ続けないといけません。レスリングは実績は関係なく、選考対象となる大会での結果が世界選手権や五輪の派遣基準となるので、注目が集まるのは五輪ですが、それ以外にももちろん大会はあるのでその都度厳しい減量と向き合わなければなりません。
簡単に4年また頑張ろう!って思えないところは正直なところですね・・・。



トレーニングに加え、過酷な減量を繰り返している階級制スポーツのアスリート。
そんな選手たちの実情が少しは伝わったでしょうか。

何大会も連続で五輪に出場するという事は陰で過酷な減量に何年も耐え続けているという事になるのです。
それを知ってしまったら東京五輪もがんばってください!とか、東京五輪でリベンジ!とか軽々しく口に出せないですよね。。

 

そんな僕のお昼は二郎インスパイア系でした。

用心棒 (ようじんぼう) (神保町/ラーメン) - Retty

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