続・アスリートの責任
先日お伝えしたスノーボード強化指定選手の活動停止の続報があった。
調査の結果、複数人の活動再開を認めるとのニュースが昨夜あり、
親交のある選手からは、活動再開が認められました。ご心配をおかけして申し訳ない。との連絡があった。
心配はしたが、謝ることではないよなと思いつつ、お互い前向きな言葉で締めた。
その後何人かの選手からも同様の連絡をもらった。
しかし、ある競技の選手はぶっつけで12月に行われるワールドカップ開幕戦、第2戦に挑戦しようとも思ったが、登録や移動、など物理的な事情でやはり断念したとのことだった。
正直無念で、悔しい、当事者は計り知れないくらい悔しい思いをしただろう。
その中で選手たちは本当に前向きに取り組んでいる。
心底リスペクトする。
前回も書いたが、何も辞職する事だけが責任の取り方ではないと思っている。
が、この選手たちの憤りは選手たち自身でしか拭いきれないのかと思うと本当に心が痛い。
ただ言えることは、連盟の偉そうなおっさんたちが辞めようがそれだけでは彼らにとってマイナスでしかないという事だ。
超縦社会がはびこる日本スポーツ界において、派閥における縦社会が全てだ。
そしてできれば誰も責任も取りたくないから、アクションも決断もしない。
まるで無能ばかりが集まる役所そのものだ。
多くの競技の連盟が実際そんな状況だ。
唯一の希望は偉そうなおっさんたちが辞めた場合、このような事態が起きないように選手を支える組織づくりを目指している熱意のある人材がスキー界にはいるという事だ。
例えばアルペンスキーで世界と戦い続けた、皆川健太郎さんや、その奥様でもおられる、モーグル界を長年引っ張ってきた上村愛子さん、長野オリンピックで日本中を感動させた日の丸飛行隊の面々。
現役の選手からも、引退後は選手を支える環境つくりに専念するつもりだと意思を表示している声を良く聞く。
ただ、現状は彼らのような実績も人望も行動力もある人材がいるにも関わらず、既得権に浸かり、今回のような事態を引き起こした老害(とはっきり言おう)がのさばっているのだ。
これは何もスキー界だけではなく多くのスポーツ協会、連盟で起きているのだ。
日本スポーツ界の闇は深い。
しかしその老害たちを見て育った選手たちが立場を変え、
スポーツ界を明るく照らす未来もそう遠くはないと信じている。
そうでもなきゃこんな環境で必死になってきた元選手や現役選手が報われない。