アスリートとラーメンと俺

アスリートサポートとラーメンに懸けるスポーツコンディショニングメーカー営業職のブログ

逸材はなぜ海外へ行くのか。

先日、日本サッカー界の至宝ともいえる久保建英君がJ3でデビューしましたね。
チームメートもサッカー誌にて言っていましたが、賛否両論巻き起こりました。

18歳になったらまたバルセロナの下部組織に戻るなんて話も以前からあります。

そんなところ、短距離界の至宝の進路に関するニュースが飛び込んできました。

news.yahoo.co.jp

 

実際にどうなるかまだ未確定ですが、なぜ日本スポーツ界の逸材は海外へ進路を向けるのでしょうか。

それは日本の進路、進学先の環境が、世界のトップレベルに追い付いていないからだとよく言われます。

各国、各競技において、若年層から、質の高いトレーニング環境で、各国から選抜されたアスリートが共同生活などを送りながら切磋琢磨していく環境があります。
サッカーでは先述した久保選手が所属していたバルセロナの下部組織などが有名ですが、自転車ではスイス・エーグルを本拠地とするUCI(世界自転車競技連盟)が運営する最先端の自転車選手養成施設「ワールドサイクリングセンター(WCC)」があります。

WCCは優秀なコーチ陣や設備を備え、世界最先端のトレーニング技術を採用していると言われています。

WCCの目的は、自転車競技がまだ発展していない国々の有望選手を集め、欧州トッププロ界への道筋を作ることにあり、欧州のトップクラスアマチュアレース(ネーションズカップ等)を主戦場としています。

リオオリンピックBMX日本代表の長迫吉拓選手も活躍が認められ、2012年からWCCをトレーニングの拠点として活躍を続けていました。

また、陸上界でも米国にNikeオレゴンプロジェクトがあり、早稲田大学在籍時に箱根駅伝で注目を浴びた大迫傑選手が所属するほか、陸上界のスーパースターが多数所属しています
Nikeとスポンサー契約を結んでいることが条件ではありますが、オレゴンプロジェクトのお眼鏡にかなえば中距離専門ではありますが、世界トップレベルの選手たちとトップレベルの環境でトレーニングをすることができます。

また、欧米では賞金のかかったレースや公式戦などが頻繁に行われており、日本国内に比べて緊張感のある試合経験を多く積むことができるなどのメリットもあります。

どうしても日本国内にいると、学生の間は学生のカテゴリーでの試合が中心となってしまうので、よほどの事がない限り、同世代以外との実戦経験を積むことはできないのが現状です。

 

私は仕事上、各競技の国内レースを観戦することがあり、自転車や陸上などの大会において優勝した選手と話をする機会があります。
その優勝した多くの選手が「調子の上がらない中で、○○選手に先行されたけど○○選手は明らかに飛ばしすぎていた。後半垂れてくることがわかっていたので、落ち着いたレース運びができた。」などの話をしてくれます➡つまり、本調子ではなくても、国内のトップクラスの大会であるにも関わらずライバルの特徴もわかっているから勝てた。という事です。

その結果、世界大会に出て、見知らぬ選手との戦い、雰囲気などに飲まれ本来の力を発揮することなく終わってしまった・・・などの声を良く聞きます。

そうして危機感を持った選手は、「どんな状況でも実践の中で五感を働かせ、タフな環境下でもピーキングを掴み、たとえ調子が悪くても最後の勝負にもっていく感覚を世界レベルの中で研ぎ澄ますことの重要性」を知ります。

しかし、海外でアスリート生活を送ることは国内でアスリート生活を続けることよりはるかに困難です。
自分の実力のみで勝負していかなければならないからです(多少の人脈はあれど)。

この冬、日本バレーボール界の最高傑作と言われている石川祐希選手が海を渡り、短期ですが、世界最高峰のイタリアセリエAに2度目の挑戦をします。

大学生ながら日本代表のエースとして世界を体験した石川選手は、大学ではもはや止められる選手はいないレベルになっていることは明らかです。


そんな石川選手がイタリアでどんな成長を遂げるのか。

国内で競技を続けることは世界で戦うにはもはやハンデ以外の何物でもありません。
その競技で飛びぬけた存在でなくても、もっと挑戦を続けるべきで、その挑戦を支える体制作りが遅れているのが日本のスポーツ界でもあります。

極めて険しいアスリートライフですが、このようなアスリートをサポートする体制を日本国内でどんどん作っていくことも重要です。

アスリートだけではなくスポーツ界全体で危機感を持って取り組んでいかなければならない問題です。

という事で、日本スポーツ界が取り組んでいるアスリートサポートの実情について次回は書いていきたいと思います。